気の病、血(けつ)の病

こんにちは。はりきゅうのすすめ、大林です。

台風10号が近づいていまして、患者さんのキャンセルもありでこの記事を書いています。
大きな被害が出ないよう祈るばかりです。

さて、今日は東洋医学の観点からみて患者さん、つまり皆様の状態がどう見えているかを書いてみます。

東洋医学ではヒトの体を気血の集合体として観察します。
気は、見えないけれど各種の「はたらき」として観察できるもの。
血(けつ)は、見えるし、触れる。具体的に形となって表れているもの。

ざっくりとした説明ですが、イメージは持って頂けるかと思います。

鍼灸治療院を訪れる皆様の症状は、痛みをはじめとして本当に様々です。
ですが大きく分けると、皆様の症状・お悩みは気の病と血(けつ)の病のどちらかに分類できます。(両方の状態を呈している方も、もちろん大勢います)

気の病とは、実際に触れる形となって現れてはいないけれど、皆様が体の症状として感じているもの。
血の病とは、腫れていたり、形が変わってしまっていたりするもの。

気の病として代表的なものは、「病院の検査で引っかからないけど、体の症状として感じている」というものたち。。。
具体的には不眠であったり、やる気が出ないとか、けだるいとか、腫れてもいないけど痛いとか…。

血の病としてわかりやすいものは、捻挫や打ち身とか、皮膚の発疹や蕁麻疹とかですね。

これらを観察していくことで皆様の体の状態として、気の変動が大きいのか、血の変動が大きいのかを把握していきます。
そして気の変動と血の変動、もしくはその両方かを把握したら、
治療においてはその日その時の体の状態に応じたはりやお灸の使い方を心がけて整えていきます。

今日のお話は、どちらが治りやすいかといった話ではありませんので、その点はご了承ください。
まだまだ世間では理解の少ない東洋医学からみた考え方を、少しでも知って頂ければ幸いです。

お読みいただき、ありがとうございました。

おおばやし

8月24~27日、臨時休診のお知らせ

8月24日(土)の午後と、26日(月)、27日(火)を終日お休みします。

所属している東洋はり医学会という鍼灸学術団体の60周年記念大会と、それに伴う夏季集中研修会への参加のためです。
当院をご利用の皆様にはご迷惑をお掛けしますが、
更なる研鑽を積んで戻ってまいりますので、ご理解の程宜しくお願いします。

8月24日~27日は電話応対もできない時間が長くなりますので
悪しからずご了承ください。

おおばやし

気の調整~経絡(けいらく)とは??~

昨日は東洋はり医学会 瀬戸内支部の定例会でした。

古典に基づいたはり灸の治療理論を研究・追試して、より良い治療効果を出すための技術を学び合う会として活動しています。
(東洋はり医学会のHPはこちら→https://www.toyohari.net/)

私もこの会の瀬戸内支部長として、岡山県を中心に同じ指針で鍼灸治療をしているお仲間と研修会を続けています。

当院が採用している「経絡(けいらく)治療」とは、身体を流れる気の調整です。

「気」と聞くとイメージはしにくく怪しげにも聞こえますが…はるか昔の中国の人々は「気」という概念を用いることで、
昼だとか夜だとか、季節の移り変わりであるとか、身の周りの様々な現象を説明できることに辿り着いたようです。

気という、見えないエネルギーを仮定することで自然現象を理屈づけて、
自分たち人間も自然の一部、天地の影響を受けて暮らしているという考え方から、
人間にも気はめぐっているもので、その気のめぐりが悪くなったときが病気であるとしたのです。

…と言っても不確実なものではなく、
 膨大な数の「仮説と検証」を繰り返してきた結果、
 どうやら確からしいというものが現在に残っているわけなので、
 長い歴史に耐えてきたということから古典的な治療理論もバカにすることはできません…

とてもざっくりとした説明で恐縮ですが、そんなところです。
そしてその気のめぐり方を調整する手段として、薬草を使ったり、はりとお灸を使ったりしてきたのです。

ヒトの体を流れる気には様々なルートがあり、その主なものを「経絡」と呼んでいます。
その経絡は内臓である五臓六腑に根ざしていて、それぞれの性格・性質を持った特定の経が、
「環(たまき)の端なきが如く」と言われるようにそれぞれ連絡をし合いながら、
私たちの生命活動を営んでくれています。

はりとお灸は、この経絡の上に現れるツボに対しておこない、
その流れ方を補ったり、余計なものを取り除いたりする目的で使います。

実際の治療では、一見すると症状とは関係なさそうな場所のツボを選んで使うことも多いのですが、
これは経絡の状態とつながり方を考えてツボを選んでいるということなのです。

また、経絡を用いて気の調整をおこなうと、症状の緩和、改善とともに、
「生命力の強化」とも言えるような体質改善の効果も期待できます。

具体的には、
同じ仕事量でも疲れの残り方が違うだとか

日常の行動範囲が広がるだとか
今までやる気が起きなかったものに取り組む意欲が出てくるだとか…。
そういった「前とは何か違うな」という感覚の変化として感じていただけることが多いものです。

これらは少々不思議な気がするかもしれませんが、
気の調整のための鍼灸治療であれば、段々とそのような変化も実感して頂けると思います。

不思議に思える東洋医学の世界を、これからも少しずつご紹介していきます。

 

はり・きゅうの強みとは~治療院選びのポイント~

久しぶりにブログ記事の投稿です。
陽射しは強いけど蒸し暑くなく、気持ちの良い日になりました。

さて今回は「はり・きゅうの強みとは」ということで書いていきます。

当院は鍼灸治療に特化した治療院です。
私が現時点で考える鍼灸治療の強み「=患者さんに貢献できる部分」は、

1、日々の体調を整える補助ができる(肉体的にも、精神的にも)
2、様々な症状を緩和させ、ときに解消することができる
3、体質を徐々に変え、体を丈夫にしていくことができる
4、精神面にも働きかけ、不安感や焦燥感を減らし、落ち着いた精神状態を取り戻していける

この4点です。
1と2について具体的には、「なんだか眠れない」とか「慢性的に頭痛があって」というような様々な不調の状態や、
すでに病名が付いている状態、様々な病気からくる症状を、
はりとお灸でもって体の状態を調整していきます。

大雑把に語弊を恐れずに書けば、当院では「体の内部環境が最もよく働くように仕向けて行く」ということをやっています
これは経絡(けいらく)を流れる気血の調整だから、という説明になるのですが、
細かいことは東洋医学の理論になりますので今回は割愛します。

少し話を戻しまして…

上記4点のうち、1と2は多くの治療院で掲げられている内容ですので、
鍼灸でなくても、カイロプラクティックや整体、それに機器を使用したりなど、
アプローチは違っても言っていることはほぼ同じです。

当院は上記1と2はもちろんのこと、強みとしているのは3と4の内容です。

体質の強化に関しては、数回の治療でどうこうなるというものではありませんが、
来院当初の目的が落ち着いても一定間隔で治療を受けて頂けば、
「そういえばいつもの症状(鼻水や腰の重だるさなど)が減っている」とか
「風邪を引きにくくなった」「暑さ寒さに少し強くなった」など、
体質的に強くなったと言えるような状態を、実感して頂けると思います。

はり・灸の強みはこの「体質の強化」と「精神面へのアプローチができる」という点が大きいと思っています。

一般的には「肩こり、腰痛、膝の痛み」と「はり灸は即効性があるから」と言われるくらいのことが多いかと思いますが、
少し気長に体のことを考えたときにも、はり・灸はとても優れた体調管理の手段です

というわけでぜひ、あなたの日常にはり灸を加えてみてください。

お近くの鍼灸院を探される際には
「症状の治療だけではなく、かかりつけ医のように長く体のことを任せられるか」という視点で治療院を選ぶと、
目先の症状に捉われ過ぎないで、あなたの体を大切に診てくれる治療院を見つけることができると思います。