ライフプランシミュレーションのすすめ

住宅兼治療室を新築することにした鍼灸師が、計画から完成後まで、家にまつわるあれこれを書き記します。
皆様がより健康で快適に過ごせる住宅を考える上で必要なことがらを、家の性能、お金、ライフスタイルなど様々な方向から検討します。
※2022年~2023年時点でのお話となりますので、今後の経済情勢や建材の進化・改良などにより不適切な情報となる可能性もあります。
十分にご留意の上でお読みください※


今回はみんな大好きお金の話です。
住宅関連として書きますが、住宅検討中でなくても、どなたにでも聞いてほしいお話ですね。

ライフプランシミュレーションというものをご存じでしょうか。
自分や家族の現時点の年齢と収入、家計の支出項目。そして今後の年収の予想推移、今後予想されるイベント(出産、育児、教育、家の修繕や車の買い替えなど)の支出を想定し、5年後、10年後、20年後、30年後と、金銭的にどのような状況になっていくのかをシミュレーションするものです。

これが中々おもしろくて、夫婦二人のままだとこのパターン、子供が一人できたら何年後にはこういう支出が、大学は行かせてやりたいかとか、国立と私立でこれくらい違いますよとか、車は何年おきに買い替える予定にしますか?とか。
その上で、住宅ローンを組むならこれくらいの金額までは苦しくなくいけるかなとか、趣味の支出は少し減らさなきゃいけなくなるかなとか…そういったことがたくさん見えてきます。

特に子供への教育支出は驚くばかりで、人生の三大支出に数えられるのも納得です。(ほかの二つは住宅費と老後生活費、と言われます)概算ですが、世間の平均値として具体的に金額が見えると目を見張ります。

それらの「今後の支出」を予測することで、現状の家計(食費、家賃、光熱費、日用品費、通信費など)に住宅ローンや教育イベントなど様々な条件を加えて、今後生活が破綻せずにやっていけるのか、老後の資金を貯めていけるのか、子供にしてやりたい教育のお金は払えるのか等を考えます。

FP(ファイナンシャルプランナー)さんや、保険屋さんなどにお願いすれば、基本的には無料で診断してくれるところが多いと思います。
簡易的なものはウェブでもおこなえますし、興味がある人はぜひやってみてください。
金融広報中央委員会「知るぽると」などでも行えます→「ライフプランシミュレーションをしてみよう!」

あくまでシミュレーションなので、今後の自分たちの動向で変化も出ます。ですが今後のお金の心配を減らすために、またこれからどうやって稼ぎを増やしていくか、支出を最適化して豊かに暮らしていくかの方法などを考えるきっかけになるものです。

シミュレーションでひとまず家計は破綻しないことがわかった後は、これを実現もしくは最低限のラインとするためには、今後、自分が何をしなければいけないかが見えてきます。
仕事のスキルを上げたり転職したりで収入をアップさせることとか、家計の中で無駄な支出を削って少しでも貯蓄へ回すとか、将来を見越して取れるリスクの範囲で投資にチャレンジしてみるかとか。お金について真剣に考えるようになります。

健康に気を遣うというのも、そのうちの一つですね。
シミュレーションにおいては「何年後に病気をして入院」ということは基本的に考えないからです。

万一の病気の時の備えとしては…高額療養費制度を利用しつつ貯金で賄うか、それとも保険で…といったことは考えるものの、具体的に何年後に病気をして、というシミュレーションはありえないですね。

ということは、シミュレーションしたライフプランを遂行しようと思うと、その前提条件は「健康でいること」が必須となります。
日々の生活リズムを整え、おおよそ正しい食生活、運動習慣。そして定期的な検査とメンテナンス。これが基本かつ王道ですね。余計なサプリなどはあまり必要ありません。

健康でいることの経済効果というのは、実は凄いことなんですね。
自分が働けなくなるだけで、家計に与える影響は年間で数百万円以上となります。運動や食事や、歯の治療、そして鍼灸などで定期的な体のメンテナンス。ここに投資する価値は大いにあると思います。投資額に対してリターンがとても大きいのです。

さて、今回はライフプランシミュレーションのすすめから、健康に気を遣うことの大切さを書いてみました。
お金のことは本当に大事です。
学校などでお金のことを教わる機会が少ない現状ですので、自分で調べて知識を身につけないと、金銭的にはとても損をして過ごしていくことになってしまいます。

物価も上がり、生活コストはこれからも上がり続けると予測されていますので、それぞれに防衛策を考え、実行していきましょう。

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