2026年は月に2~3本を目標に、ブログを書いていこうと思っています。
手始めは、東洋医学の説明・解説からやっていきますね。読み物としてお楽しみいただければと思います。
東洋医学とは 〜「からだ全体のバランス」を整える医学〜
東洋医学(広い意味では、鍼灸・漢方を含む“東アジアの伝統医学”)は、症状そのものだけでなく、体全体のバランスの崩れに注目して、回復力が働きやすい状態へ整えていく考え方です。現代医学が「病名」や「臓器の数値」を軸に強みを発揮する一方で、東洋医学は「体質」「疲れ方」「冷え」「睡眠」「食欲」「便通」など、生活に表れる全体像から“今のあなたの状態”を読み取ろうとします。
東洋医学のキーワード:気・血・水、そして「バランス」
東洋医学では、体のはたらきを大きく次のように捉えます。
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気(き):元気、活動性(エネルギー概念)
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血(けつ):栄養と潤いを運ぶ要素
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水(すい):体液のバランス(むくみ・乾燥などにも関係)
そして、これらが不足したり、滞ったり、偏ったりすると、体調に問題が起きやすくなる、と考えます。
ここで大事なのは、「気」などは現代医学の検査値のように“そのまま同じ物差しで測れる概念”ではない、という点です。だからこそ東洋医学では、問診や触診を通じて、体の変化を丁寧に追いかけます。
経絡(けいらく)とは?— “気血の通り道”としての考え方
東洋医学では、気血が巡るルートとして経絡(けいらく)を想定します。天色鍼灸療院では、この考え方を土台にした脈診流経絡治療を行い、はり・灸によって気血バランスを調整することを目的としています。
一般社団法人 東洋はり医学会の説明でも、脈診を中心に身体の状態を把握し、経絡の気血を整えることで様々な症状の改善を目指す、としています。
また「今の一本の鍼が身体にどう影響したか」を脈や腹部で確認し、変化に合わせて細やかに対応できる、という特徴も述べられています。
現代医学と東洋医学、どっちが正しい?ではなく「得意分野が違う」
東洋医学は、たとえばこんな場面で力を発揮しやすいと考えられます。
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検査で大きな異常が出にくいが、体のつらさは確かにある
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体調が波のように上下する(季節・ストレス・睡眠で変わる)
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いくつも不調が重なっている(肩こり+胃腸症状+眠りの悪さ など)
一方で、急性の強い痛み、しびれの急な悪化、発熱が続く、激しい腹痛、麻痺などは、まず医療機関での評価が重要です。東洋医学は「現代医学の置き換え」ではなく、状況によっての併用が合理的と考えます。
「鍼灸って本当に効くの?」—研究ではどう見られているか
鍼灸(とくに鍼)については、世界中で研究が積み重なってきています。近年のエビデンスをまとめたレビューでは、2017〜2022年の系統的レビューやメタ解析を広く評価し、慢性痛、腰痛、変形性膝関節症、術後の吐き気、片頭痛、緊張型頭痛などで“肯定的な根拠”が示されたと、対象は条件ごとで差があるものの、一定の評価が得られています。
また、二重盲検デザインのRCTを集めたメタ解析でも、痛み指標(VAS)での改善と安全性が報告されています。
ただし、ここも正直に言うと、鍼灸は「何にでも効く万能薬」ではありません。研究でも、患者の状態によって「効果が期待できるもの」「可能性はあるが結論が十分でないもの」「効果が見えにくいもの」が分かれています。
だからこそ、東洋医学では「病名ありき」だけでなく、その人の体の要素(体質・生活・回復力)を丁寧に見て、施術の組み立てを行います。
まとめ:東洋医学は「治す」より先に、「治りやすい状態」をつくる
東洋医学は、症状を消すことだけが目的ではなく、体のめぐりとバランスを整え、回復力が働きやすい体の状態をつくる医学です。
「薬や検査だけでは説明しきれない不調がつらい」「体質から整えたい」という方には、選択肢のひとつとしていただきたいと思います。
